SDIで収集した情報を自動分類・トレンド分析

SDIで収集した情報を自動分類・トレンド分析

この活用事例では、SDIとして定期的に収集している特許情報をAIに自動で分類させ、技術トレンドを可視化するまでの一連の手順を解説します。
手作業での分類、グラフ作成にかかる時間を大幅に削減できます。

Part 1: AIに分類ラベル作成させる

まず、分析対象の特許集合を読み込ませ、どのような分類項目(ラベル)で整理するのが適切か、AIに考えさせます。ここでは発明課題ラベルを作成させます。

ステップ1:指示文の入力

  1. Patentfield AIRのメニューで、「新規分析設定(β版)」をクリックします。
  1. 指示文(プロンプト)の入力は、「プリセットから入力」をクリックします。
  1. 表示されたプリセットの中から、「課題ラベル作成」の「反映」を選択します。選択すると、指示文が自動で入力されます。

ステップ2:分析対象の選択

生成AIに「公報のどの部分を読んで」、指示文を実行させるか、分析の元となる分析対象項目を選択します。

  1. 分析対象設定の項目で、「要約」「課題(JP)」「効果(JP)」にチェックを入れます。
  1. 後の集計作業を考え、「書誌事項」から「出願日」や「発明者」などの項目も選択しておくと便利です。


ステップ3:AIモデルの選択と分析の実行

次に、使用するAIモデルを選び、分析を実行します。

  1. AIモデル設定で、まずはコストパフォーマンスの良い「gemini-2.5-flash」を選択しましょう。もし結果が期待通りでなければ、後からより高性能なモデルで再試行できます。
  1. 分析設定名」に「SDI分類付与」のような分かりやすい名前を付けます。


ステップ4:分析対象集合の呼び出し

  1. 「分析設定一覧」から、さきほど保存した分析設定「SDI分類付与」の右横にある「追加」をクリック。


  1. SDIの検索式を入力します。
Idea
サンプル検索式:コマンド検索
FI:E02F* AND (KWC:遠隔 OR KWC:リモート) AND PD:2024-01-01~2024-12-31
  1. 分析対象設定の「追加件数」で読み込ませる文献数を入力します。初回はテストとして、「追加件数」を「100件」程度に設定するのがおすすめです。これにより、低コストでプロンプトの妥当性を確認できます。
  1. 最後に「分析開始」をクリックすると、AI処理が開始します。

分析が完了すると、AIが提案する「発明課題ラベル」と説明、そして該当する特許の例が表示されます。

これで分析に必要なラベルが完成しました。

Part 2: 全データに分類ラベルを付与する

Part 1で作成したラベル案を使い、対象とする特許文献にラベルを付けていきます。

ステップ1:追加指示でラベリングを実行

つづけて、さきほどの出力結果が表示されている画面の下にある指示文入力欄に、次の作業を指示します。

  1. 出力形式を「表形式」に切り替えます。
  1. 以下に示す指示文を入力します。
特許文献を分析して、先ほど出力した10個のラベルのうち、各特許に最も適切なラベルを1つだけ選んで付与してください。また、ラベルを選択した根拠を簡潔に説明してください。出力する表には、「出願番号」「発明者」「発明課題ラベル」「根拠」の列を含めてください。

4.「生成」ボタンをクリックして実行します。

処理が終わると、「出願番号」「発明課題ラベル」などを含む表が生成されます。この表は「表DL」ボタンからダウンロードできます。


Part 3: 結果をグラフで可視化する

最後に、分類結果を集計してグラフを作成し、技術トレンドを視覚的に把握します。

ステップ1:グラフ作成を指示

Part 2で表を作成した時と同様に、出力結果画面の下にある入力欄を使います。

  1. 出力形式を「グラフ」に切り替えます。
  1. 以下のプロンプト(指示文)を貼り付けて実行してください。
出力した表に基づき、各発明課題ラベルの件数を集計し、グラフを作成してください。

#グラフ種類:横型バーグラフ
#数値ラベル:あり
#順序:降順

これにより、どの「発明課題ラベル」に該当する特許が多いのかが一目でわかるグラフが生成され、トレンドを直感的に把握できます。

以上が、AIを活用してSDI情報を効率的に分類・分析する基本的な流れです。ぜひご自身のテーマで試してみてください。



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